本で伝えることのむずかしさ
最近、書店にはたいていヨガのコーナーが設けられ、実にさまざまなヨガ関連の本が並べられています。ヨガというと、まず「ポーズ」のイメージがあるからか、有名なポーズを通りいっぺんに説明した本も多いようです。ブームに乗って、ファッション感覚重視のお手軽なものも出ていますが、写真と文章で、または付録のDVDなどで、どこまでヨガの本質が伝えられるか難しいところだとつくづく実感します。ポーズの形と名前、ヨガの効能などを頭に入れるだけではなくて、足首の回し方、肩甲骨のひろげ方、呼吸の仕方など、そのリズムや心に描くイメージがどれだけ伝わるでしょうか。
真冬の季節、ヨガのレッスンでは、足先の冷たさを実感するところから始まります。呼吸に合わせて体を動かしていくうちに、靴の中で縮こまっていた足指がひろがって、力が入っていた目や額の緊張がとけていく、その感じは、先生と実際に向き合い、触れ合わなければわからないものです。 まだまだ難しいけれど、体の芯からあたたまって心身ともに活性化する心地良さを、いつかぜひ、自分の愛する本という媒体を通して伝えることができたらと思っています。
さて、今月の月替わりメニューは、レモネード。『蛇行する川のほとり』に象徴的に登場するレモネードにちなんで。
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●まっこリ〜ナ Profile
編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
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