じれったすぎる、To be continued…
子どもののころ、付録付きの月刊誌が届くのがとても待ち遠しかった。中学生になると、少女漫画の連載の続きが読みたくてたまらなかった。もどかしい気持ち。今すぐにこの先を知りたいのにただ待つしかないんだもの。ここ数か月、あのじれったい気持ちを久しぶりに感じています。
それは、スティーブン・キングの超大作『ダーク・タワー』全7部。毎月、順番に1部ずつ発売されるのをむさぼるように読んでいるのです。謎に満ちた壮大な探究のダーク・ファンタジーの世界にどっぷりとはまっていると、続きものでない本に物足りなさを感じるほど。ただ、中毒症状の本当の原因は、謎の意味を知りたい、冒険の顛末を知りたいという性急な欲求にあるのではなくて、物語全体を包んでいる愛の深さなのだと思います。その心地よさがたまらないのです。
まだまだ先は長く、ますます深みにはまっていきそうなのですが、全ての巻を読み終えたとき、この場で再びこの本に触れられればと思います。
さて、今月の月替わりメニューは、黒すぐりのジュース。カシスとも呼ばれる低木に実る小さな実。滋養に満ちた果汁のさわやかな味は、生まれたての無垢な魂を思わせます。純粋な魂に触れた時の喜びと悲しみ。そんなピュアな愛に満ちた物語をセレクトしました。
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●まっこリ〜ナ Profile
編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
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