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まっこリ〜ナのカフェボンボン
大の本好き&現役編集者の「まっこり〜ナ」さんが、Hon-Cafeで、特別連載をしてくださることになりました! 開くと幸せな気持ちになれる、ラブパワーあふれる本を、Cafeのメニューになぞらえて毎月セレクトしてくださいますよー。更新は毎月第3火曜日。どうぞお見逃しなく!
ひたむきで確かな愛情に触れる本

最近、仕事の関係で盲導犬や介助犬に出会う機会があり、働く犬について書かれた本を何冊も読みました。こちらは仕事のために読む本なので、純粋に内容を楽しんでばかりはいられなかったのですが、カフェボンボンでも動物にちなんだ本をぜひともセレクトしたくなりました。

人にとっていちばん身近な存在である犬と猫。ここでご紹介する犬や猫が主役となった本は、人と動物の間に、どこか天真爛漫で、ストレートな愛情が溢れていて胸を打たれます。移ろいやすい人間同士の心模様を描くときよりも、率直な気持ちで書くことができるのかもしれません。愛する動物とともに暮らすことの喜びに満ちた物語を味わってください。

そして、今月の月替わりメニューは、ラベンダー・ティー。人と動物が一緒にいる幸せな時間を、心を穏やかに鎮めるラベンダーの花の香りとともにどうぞ。

まっこリ〜ナイメージ
まっこリ〜ナ Profile

編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
今月は……「いつも一緒に。心を優しく鎮めるラベンダー・ティーのような本」


価格:¥460
人と犬の愛情が、心にまっすぐ響き合う

犬の話
著者:角川書店 / 出版社:角川書店


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犬の本で一番好きなのは、以前ご紹介したこともあるチャペックの『ダーシェニカ』。常に私の犬部門ランキング一位だ。それはこれからもたぶん変わらないけれど、この『犬の話』もすごくいい。向田邦子、武田百合子、庄野潤三、伊集院静、江國香織ら20人の素晴らしい書き手達による犬のエッセイだ。相手が犬ということもあって、犬への深い愛情が率直に語られている。そのぶん別れはあまりにも切ない。泣けてくるので電車のなかでは読めません。

たとえば、鴨居羊子氏の『母と鼻吉の死』。ある朝、犬はゆっくりといたわるように著者の頬をなめる。その日のうちに犬は亡くなってしまう。著者は、死んだ犬の鼻面に頬ずりしながら朝の静かな犬の接吻を思い出し、あのときもう一度接吻すればよかった、と思う。登場する犬の種類もさまざまだが、私は、サムライのように誇り高い紀州犬にいちばん心引かれた。和歌山県出身の私の祖父が、かつて紀州犬を飼っていたと聞いたことがあるからかもしれない。

カバーの小倉遊亀さんの絵はこの本にとてもふさわしい。小さな子とすぐ後ろにくっついて歩く犬。懐かしい日本の夏の風景とともに遠い記憶が甦ってくる。泣いたあとには、不思議と静かな安定のようなものが心に訪れた。


価格:¥1,470
これ以上、確かな愛があるかしら

あたしの一生―猫のダルシーの贈り物
著者:ディー レディー,Dee Ready,江國 香織 / 出版社:飛鳥新社


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ダルシーは、飼い主の女性のことを「あたしの人間」とよぶ。彼女と自分のことをいつもこんなふうに思って満足している。「あたしの人間」は、なにもかもあたしにぴったり。完璧な人間。ふたりでひとつ。あたしの人間がささやく愛の言葉を聞くのが、あたしの一番大切な瞬間、と。

こんなにも揺らぐことなく、自己本位ではない愛情の捧げ方を人間同士はしているかしら。人間と猫の間だから成り立つというわけではないと思う。ダルシーの偽りのない愛情に、心の奥では私もそんなふうにしたいと望んでいるとこに気づいた。回り道をしないで、言い訳をしないで、まっすぐに愛する人に向き合いたい。誰もがそう感じずにはいられない強いパワーを持った物語だ。

「ダルシー、あなたは20年もそれ以上も生きるわよね。約束してくれる?」でも、ダルシーは、何も約束しない。「つねにいま、この瞬間だけが、あたしから彼女への贈り物」なのだから。ダルシーと「あたしの人間」が過ごした17年の愛の年月。どこまでもひたむきな愛に心が揺さぶられた。
・甘いココアな本  「甘いココアな本」一覧へ >>


価格:
¥1,575
湘南の雨はやっぱりいいなあ

雨ふりの本。
著者:「十一月、空想雑貨店。」 / 出版社:アノニマスタジオ


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今日も梅雨空の雨。午後から打ち合わせに出かけるのに、雨足は強くなるばかり。いつもより混み合ったバスや、選ぶのが制限される洋服のことを考えると少し憂鬱になる。でも、この本には「雨ふり」だからこそあれもしてこれもして楽しもう、いや、これはしないで楽しもう、ということがたくさん書かれている。

雨を満喫するために鎌倉に一泊して「雨部屋」を作って雨音に耳を澄ませてゆったりと過ごす。雨の日は、灯りがきれいに映えるから、ランプシェードやランタンを灯す。雨の日の台所仕事、観たい映画、夕暮れのラジオの声。なるほど、私もふだんから雨の日だから楽しんでいることが意外にいろいろあるのに気づく。なんとなくだけど、雨の日にやりたいことがしっくりくる人は、何を一緒にしてもうまくいくような気もする。天気予報士・森田正光氏の雨の話、ピアニスト・妹尾武氏の天気雨と音楽の話も興味深い。

・カフェオレな本  「カフェオレな本」一覧へ >>


価格:
¥1,470
風変わりな天才・サティの生涯を絵本で

サティさんはかわりもの
著者:M.T. アンダーソン,M.T. Anderson,Petra Mathers,今江 祥智,遠藤 育枝,ペトラ マザーズ / 出版社:BL出版


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エリック・サティの音楽も雨の日にとてもふさわしいもののひとつだと思う。いまから100年も前のパリで、サティの作り出す不思議な音色はどんなふうに聞こえていたのだろう。初めて耳にした、いたく風変わりな音楽にみんな驚いて、雨にふさわしいどころじゃなかったんだろうな。サティ自身もかなり変わった人だったらしい。天才肌のサティのとっぴょうしもない雰囲気がこの絵本によく出ている。

有名な「ジムノペティ」を初めて演奏したのはパリのカフェでのこと。「子どもの夢の世界からのことづてを聞いたかのような気がした」カフェのお客さんにサティの音楽が受けいられた。生涯を通じて貧しく、変わり者だったけれど、新しい音楽を生み出したいという情熱は変わらなかった。そんなサティの生涯をこの美しい絵本で知ることができる。ページのあちこちで、山高帽姿のサティが軽やかに踊っている。


・フレッシュジュースな本  「フレッシュジュースな本」一覧へ >>


価格:
¥580
身の上相談の醍醐味がここに!

人生を救え!
著者:町田 康,いしい しんじ / 出版社:角川書店


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朝刊の身の上相談を毎日楽しみに読んでいる。相談自体がすごく身近な問題なこともあれば、「なんて身勝手な!」と共感できかねる相談のときもある。身の上相談はなんといっても回答者次第。回答者が親身に答えていて、しかも、いろいろな視点から答えを出してくれていると、相談者も納得しているだろうと思ってちょっと嬉しい。

この本に収録された人生相談は、毎日新聞に連載されていたもの。回答者が町田康さんだから、面白くないはずはない。「夫が愛してくれません」「妻が全然やせません」「上司の贔屓がひどい」といったさまざまな難問に答えて、人生を救ってくれます。いしいしんじ氏と町田康氏の東京の町を歩きながらの対談もとても面白い。

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BackNumber
2012年05月−「謎めいて。芳醇に香るヴィンテージ・ワインのような本」
2012年04月−「自然とともに。白い花のエルダーフラワー・ジュースのような本 」
2012年03月−「散歩日和。春を探しに焼きたてのマフィンをかごに詰めて」
2012年02月−「いにしえの都。若草が香る鶯もちのような本」
2012年01月−「木の話。森で味わう深煎りのコーヒーのような本」
2011年12月−「本の迷宮。エレガントなカフェ・ロマーノのような本」
2011年11月−「空を見上げて。夕焼け色のカンパリ・オレンジのような本」
2011年10月−「キュートな絵本。甘いホット・ファッジ・サンデーのときめき」
2011年09月−「日本のふるさとへ。素朴でやさしい味わいの栗もちのような本」
2011年08月−「今日もふらりと。公園のベンチに座ってソフトクリームでひと休み」
2011年07月−「永遠の夏。昼下がりのライチジュースのような本」
2011年06月−「電車日和。駅のスタンドのコーヒーが旅の始まり」
2011年05月−「かぐわしい夏。絞り立てのマンゴージュースのような本」
2011年04月−「大切な言葉。深い余韻を残すエスプレッソマキアートのような本」
2011年03月−「おみせ大好き。縁日の綿あめのようなノスタルジックな本」
2011年02月−「日本の粋。和の心あふれる桜もちのような本」
2011年01月−「見る喜びに満ちて。心浮き立つシャンパン・サングリアのような本」
2010年12月−「思いを届けて。遥かな国の便りを待ちながらクリスマス・ティーを」
2010年11月−「ラブリー・ガール。甘い夢をのせたカップケーキのような本」
2010年10月−「緑あふれる本。庭の木陰でクリームティーを楽しみながら」
2010年09月−「夜のファンタジー。秋の匂いがするメープルミルクティーのような本」
2010年08月−「少年たちの物語。甘酸っぱいミックスベリーティーのような本」
2010年07月−「見果てぬ夢。眠れない夜にのむ白ビールのような本」
2010年06月−「島のごちそう。夏の午後のパインソルベのような本」
2010年05月−「世界は広い。異国の風が香るミント・ジュレップのような本」
2010年04月−「道を極める本。傍らには気を静めるオレンジピール・ティーを」
2010年03月−「ビバ!ミュージック。泡がきらめくハイボールのような本」
2010年02月−「青春の輝き。夢がはじけるライムソーダのような本」
2010年01月−「ぼくのコレクション。フランボワーズリキュールで至福の時を」
2009年12月−「無償の愛。真っ白なスノーボールクッキーのような本」
2009年11月−「短編をよむ快楽。ビターなチョコレート・ブラウニーのような本」
2009年10月−「地図を広げて。町角でほおばるドーナツのような本」
2009年09月−「たどりつく場所。運命を占うコーヒーのような本」
2009年08月−「光と影を映す版画の世界。スパイシーなチャイのような本」
2009年07月−「大人の寓話。ノスタルジアな思い出がつまったラムネのような本」
2009年06月−「都市の風景。街の灯りを映すジン・ライムのような本」
2009年05月−「小さな島の物語。夏の喜びがつまったマーマレードのような本」
2009年04月−「旅はつづく。乾いた風に混じるチコリコーヒーの匂いを感じる本」
2009年03月−「オーラが輝く人。芳香を放つリモンチェッロのような本」
2009年02月−「Boy Meets Girlのときめき。さわやかなダイキリのような本」
2009年01月−「怖い物語。マシュマロ入りのホットココアでぬくもりを」
2008年12月−「少女の夢。ふんわり甘いマドレーヌのような本」
2008年11月−「聖夜にちなんで。幸運のお菓子ミンス・パイと心温まる本を」
2008年10月−「アメリカの風景。日曜日のチョコレートサンデーのような本」
2008年09月−「水辺の物語。水の波紋のような花茶のゆらめきとともに」
2008年08月−「和を慈しむ。日本情緒あふれるみつまめのような本」
2008年07月−「毎日が夏休み。夏の思い出の味がする、いちごのかき氷のような本」
2008年06月−「自然のインスピレーション。清々しく香るオレンジティーのような本」
2008年05月−「初夏の夜の匂い。新鮮なミントの葉が香るモヒートのような本」
2008年04月−「ファンタジックな贈り物。カフェ・コレットのように深い味わいの本」
2008年03月−「豊かなイメージの喚起。太陽の光を浴びたサン・ティーのような本」
2008年02月−「愛され続けて。バターの風味豊かでスイートなマフィンのような本」
2008年01月−「懐かしい思い出の味。カラメルソースが優しく甘いプリンのような本」
2007年12月−「極上の日本文学に酔う。豊かな芳香に満ちたカルヴァドスのような本」
2007年11月−「大切な人への贈り物に。ハートを描いたカプチーノのように心温まる本」
2007年10月−「北欧から届いた便り。フィンランドの素朴なお菓子・プッラのような本」
2007年09月−「旅心を誘われて。秋の香りを運ぶお酒、ジャック・ローズのような本」
2007年08月−「ハンモックに揺られながら読む。夏の果実のシャーベットのような本」
2007年07月−「さわやかな風に吹かれて。夏の庭で飲む葡萄ジュースのような本」
2007年06月−「もし猫と話せたら。夢溢れる空想の物語はハニーミルクのように優しい」
2007年05月−「愛の言葉の響き。サングリアのように甘く、生き生きとした詩の一節を」
2007年04月−「忘れられない愛。ハート色をしたイチゴのクリームソーダになぞらえて」
2007年03月−「春を告げるレシピ。お祝いの喜びに溢れた復活祭のお菓子のような本」
2007年02月−「昔を知る喜び。傍らには沖縄伝統の真っ白な泡のブクブクー茶を」
2007年01月−「音楽への扉が開く音。それはスパークリング・ワインのコルクの音のよう」
2006年12月−「幸せの予感に満ちて。ビターな香りを運ぶココアカプチーノのような本」
2006年11月−「冬のパリへ。ベビー・シャンパンの生まれたての泡に乾杯」
2006年10月−「叙情溢れる物語。異国的な香りたちこめるアールグレイのような本」
2006年09月−「恋愛のアフォリズム。甘酸っぱさが優しいクランベリーソーダのような本」
2006年08月−「ご馳走の歓び。幸福の味がするヴィシソワーズのような本」
2006年07月−「遠い夏。思い出は懐かしいバニラ・アイスの甘さとともに」
2006年06月−「いつも一緒に。心を優しく鎮めるラベンダー・ティーのような本」
2006年05月−「緑の木陰でひと休み。泡ガラスで冷たい麦茶をどうぞ」
2006年04月−「極上の短編の味わい。それは複雑に香るフルーツ・ティーのよう」
2006年03月−「ピュアな魂の物語。かぐわしい野生の黒すぐりの果汁のような本」
2006年02月−「花の色と香りで春を先取り。心華やぐローズヒップティーのような本」
2006年01月−「日本の良きたたずまいを思う。初春の読書に気持ちも新たにお抹茶を」
2005年12月−「冬の夜の静けさ。深い感動をコーヒー・グロッグの温かさとともに」
2005年11月−「究極の美に浸る喜び。贅沢なミモザのような本」
2005年10月−「自由気ままな旅へ。異国の地で飲む一杯のカプチーノから」
2005年09月−「季節が移ろう気配。メープルプディングで秋の深まりを感じる本を」
2005年08月−「愛と絶望の炸裂。そのきらめきは色が弾けるフルーツパンチのよう」
2005年07月−「私のパラダイス。その心地よさはカフェオレフロートの冷たい舌触り」
2005年06月−「夢と奇跡を巻き起こす。ミラクルな甘さのキャラメルラテのような本」
2005年05月−「楽園の神秘に思いを馳せる。コナコーヒーの深い香りを感じながら」
2005年04月−「果汁の一滴一滴がもたらす愛と美。濃厚なざくろジュースのような本」
2005年03月−「南風が吹き、光に包まれる季節。青空の下の読書には辛口の白ワイン」
2005年02月−「心の奥の記憶が甦る。夏の日のレモネードのような本」
2005年01月−「果実の香りは最高のアロマ。泡が輝くロゼ・シャンパンのような本」
2004年11月−「心からくつろいで。さわやかな香りを運ぶジャスミン・ティー。」
2004年10月−「豊かな人生の彩り。その独特の味わいは、桂花陳酒の香りのよう」
2004年09月−「身を焦がす情熱。カフェ・マッキャートのように濃い、人生の軌跡」
2004年08月−「甘くせつない郷愁。バナナ・ジュースのやさしい記憶に身を任せて」
2004年07月−「空と海と大地に宿る命。体を潤すグアバ・ジュースのような本」
2004年05月−「柔らかく無垢な眼差し。香り高いココナッツ・カプチーノのような本」
2004年04月−「官能的なルビー色の果肉。絞り立てのブラッドオレンジを飲みほして」
2004年02月−「本を開くと溢れる愛。カルーア・ミルクで心に休息を。」
2004年01月−「一匙のジャムは心の癒し。冬の夢へ誘うロシアン・ティーのような本」
2003年12月−「濃厚な甘さとほろ苦さ。あつあつのホットチョコレートのような本」
2003年11月−「待ち遠しいクリスマス。本の傍らには聖夜の定番・エッグノッグを」
2003年10月−「どこか懐かしい蜂蜜の味。とろりと甘いハニーカフェラテのような本」
2003年09月−「見ているだけで幸せ。華やかなハイビスカス・ティーのような本。」



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