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まっこリ〜ナのカフェボンボン
大の本好き&現役編集者の「まっこり〜ナ」さんが、Hon-Cafeで、特別連載をしてくださることになりました! 開くと幸せな気持ちになれる、ラブパワーあふれる本を、Cafeのメニューになぞらえて毎月セレクトしてくださいますよー。更新は毎月第3火曜日。どうぞお見逃しなく!
休息のひとときを慈しむ

先日、沖縄在住の織物作家・上原美智子さんを追ったドキュメンタリー番組を見ました。上原さんは蚕一匹が吐き出したそのままの細い細い絹糸を丹念に織り上げていきます。50分の1ミリの細さの糸を1本1本ていねいに機織り機にかけていく作業は、気が遠くなるほど根気のいる作業です。2か月をかけてようやく織り上がった真っ白な布は、世界で最も薄い、天女の羽衣そのものの繊細な美しさでした。

上原さんがとても大切にしているのが、仕事の合間にとる休憩の時間だそうです。織物の手伝いをする娘さんたちとゆっくりとお茶を飲み酷使した目を休めるひととき。鳥の声だけが聞こえ、部屋の中を沖縄の風がゆったりと流れていくようです。忙しい日々のなか、ほっと一息つく時間をどれだけ慈しみ大事にできるかで、仕事の仕上がりや充実感も変わってくるように思います。今回は、そんな休み時間に手にとるのにふさわしい本を選びました。

さて、今月の月替わりメニューは、クランベリーソーダ。ロマンチックな赤は人生の喜びを表す色。人として女として幸福に生きる知恵とロマンにあふれた本をどうぞ。


まっこリ〜ナイメージ
まっこリ〜ナ Profile

編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
今月は……「恋愛のアフォリズム。甘酸っぱさが優しいクランベリーソーダのような本」


価格:¥600
男と女のおつきあいの醍醐味は

苦味(ビター)を少々―399のアフォリズム
著者:田辺 聖子 / 出版社:集英社


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人生と恋愛についての399のアフォリズム(警句、箴言)は田辺聖子さんとっておきの選りすぐりのものばかりだ。この本を初めて手にして以来、繰り返し読んできたとても大切な本。端を折ったページを見て、この言葉を心に留めたのはいつのときだったかと思ったりもする。そのときの心の状態によって感銘を受けるアフォリズムも変わるもの。ときには私を幸福な気分に酔わせてくれる。大人の女だからこその一言が、先走る私の心を鎮め、なだめてくれることもある。

大好きなアフォリズムのひとつ。「私は、〈いそいそとする〉なんてことがあるのが、生きているたのしみだ、と思い当たった。なるべく、人生、〈いそいそとする〉ことが多いといいんだけどな。」「いそいそ」でまず浮かぶのは、好きな人に会うために装うとき。高揚した気分。ほかには置き換え不可能な独特のあの感じを、日常のちょっとしたことにでもできるだけたくさん味わいたいと思う。

本のタイトル通り、言葉にはビターな隠し味があるけれど、それは田辺聖子さんならではの大らかさが根底にあってのこと。私はいつもこの本を読んだあとには必ず、人生も恋愛もあんまりムキにならずに力を入れずにいたほうが「生きやすい」のだと感じてずいぶんほっとした気持ちになる。

最後はビターな一句で。「せつなさ、というのは、人間の恋の中で最初に味わって、いちばん最後まで舌にのこる感情であるように思われる」


価格:¥560
幸福感に満ちた人生の知恵

幸福は幸福を呼ぶ―人生の叡知235篇
著者:宇野 千代 / 出版社:集英社


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気の重いことや不安なことにこれから直面するとき、この本がそばにあるととても心強い。数ページでも宇野千代さんの文章に触れるとたちまち気分が変わる。こんなふうに言うのは気恥ずかしいけれど、いつも勇気がわいてくる。

この本に収録された235篇の言葉は、人生の知恵と深い洞察に満ち、著者天性の幸福感に彩られている。「幸福であるのも不幸であるのも、本人の考え方ひとつ。私は自分を幸福に感じる方が案外上手な人間だと思う」という宇野さん。気分が悪いような日にでも、あえて「何だか今日は好いことがあるのかしら。とても嬉しいような気がしているのよ」と言ってみるという。自分に暗示をかけると自然にそのようになるということなんでしょうね。逆に、つらいときにはそのことから逃げないでつらいと思うことの方へ自分から突進していく。そうすると、つらいことがそれほどでもなくなるのだ。常人にはなかなかできない、宇野さんだから可能なこととも思うけれど、その生き方、考え方のコツを身につけていくことはできるかもしれない。

1996年に98歳で亡くなった宇野千代さん。10年前よりももっと宇野さんに共感しているいまこそ、あの笑顔と元気な姿を見たかった。
・アイリッシュな本  「アイリッシュな本」一覧へ >>


価格:
¥2,520
SFファン必見! 名翻訳家のエッセイ集

ぼくがカンガルーに出会ったころ
著者:浅倉 久志 / 出版社:国書刊行会


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カート・ヴォネガットやフィリップ・K・ディックの名訳で知られる翻訳家の朝倉久志氏が初のエッセイ集を出した。ペーパーバックに夢中になった日々、SFとの出会い、好きなSF作家たちについて。著者が尊敬するSF作家や翻訳した作品への熱い思いが伝わってきた。『だから英語は嫌いだ』なんていうエッセイもある。読者には思いもよらない翻訳の苦労話はもちろんのこと、翻訳家のふだんの生活が垣間見えるのが楽しい。著者が好きだという作品が読みたくてたまらなくなった。昔、夢中になったカート・ヴォネガットの作品も読み直してみたい。ヴォネガット氏が健在なことも知って嬉しかった。

・カフェオレな本  「カフェオレな本」一覧へ >>


価格:
¥1,365
登場人物の心理を鮮やかに描いた絵本

こうえんで…4つのお話
著者:アンソニー ブラウン,Anthony Browne,久山 太市 / 出版社:評論社


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ひとつの出来事が語る人の視点によって全く異なる様相を帯びる…。それは日常生活でもよくあることで人それぞれ感じ方も考え方も違えば当たり前のことなんだけど、その一点だけを取り上げてみると、何かおそろしく、人間の本質を見せられたような感じがする。昔、芥川龍之介の『薮の中』を読んだときもこわかったのを思い出した。

この絵本では、4人の登場人物が語る4つの物語が描かれる。公園にやってきたのは、感じの悪い金持ち婦人、その息子チャールズ、失業中の男、その娘スマッジ。同じ時間、同じ場所に居合わせたのに、4人の話はこんなにも違っている。4人の心の内が季節にまで反映されていてはっとさせられるの。でも、絵本で見ると文章で感じるようなこわさがない。実は4人がゴリラだからかも。絵本ならではの仕掛けがいろいろで子どもも大人も年齢に関係なく楽しめる。アンソニー・ブラウンのシュールな絵を楽しんでくださいね。

・日本茶な本  「日本茶な本」一覧へ >>


価格:
¥840
「よそさん」が知らない京の味

京都人だけが食べている
著者:入江 敦彦 / 出版社:光文社


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英国在住の著者は、生粋の京都人。京都に生まれ育った人にしかわからない京都の食をカラー写真とともに思う存分紹介している。著者が子どものころには、四季の食材が豊かに取り入れられていたそうだ。「春になると菜の花や筍、夏には鮎や鮎寿司、秋には松茸や栗、冬には猪肉や千枚漬け」を味わったことが、著者の食に対する姿勢のベースを形作ったのだろう。『ときわ寿司』のちらし寿司。手間のかかる京風のちらしを著者はロンドンでも作っているという。『松屋藤兵衛』の福耳、『モリタ屋』の京野菜のすき焼きなどへの熱い思いが伝わってくる。著者が愛する食の本が紹介されていてとても興味深かった。

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2012年05月−「謎めいて。芳醇に香るヴィンテージ・ワインのような本」
2012年04月−「自然とともに。白い花のエルダーフラワー・ジュースのような本 」
2012年03月−「散歩日和。春を探しに焼きたてのマフィンをかごに詰めて」
2012年02月−「いにしえの都。若草が香る鶯もちのような本」
2012年01月−「木の話。森で味わう深煎りのコーヒーのような本」
2011年12月−「本の迷宮。エレガントなカフェ・ロマーノのような本」
2011年11月−「空を見上げて。夕焼け色のカンパリ・オレンジのような本」
2011年10月−「キュートな絵本。甘いホット・ファッジ・サンデーのときめき」
2011年09月−「日本のふるさとへ。素朴でやさしい味わいの栗もちのような本」
2011年08月−「今日もふらりと。公園のベンチに座ってソフトクリームでひと休み」
2011年07月−「永遠の夏。昼下がりのライチジュースのような本」
2011年06月−「電車日和。駅のスタンドのコーヒーが旅の始まり」
2011年05月−「かぐわしい夏。絞り立てのマンゴージュースのような本」
2011年04月−「大切な言葉。深い余韻を残すエスプレッソマキアートのような本」
2011年03月−「おみせ大好き。縁日の綿あめのようなノスタルジックな本」
2011年02月−「日本の粋。和の心あふれる桜もちのような本」
2011年01月−「見る喜びに満ちて。心浮き立つシャンパン・サングリアのような本」
2010年12月−「思いを届けて。遥かな国の便りを待ちながらクリスマス・ティーを」
2010年11月−「ラブリー・ガール。甘い夢をのせたカップケーキのような本」
2010年10月−「緑あふれる本。庭の木陰でクリームティーを楽しみながら」
2010年09月−「夜のファンタジー。秋の匂いがするメープルミルクティーのような本」
2010年08月−「少年たちの物語。甘酸っぱいミックスベリーティーのような本」
2010年07月−「見果てぬ夢。眠れない夜にのむ白ビールのような本」
2010年06月−「島のごちそう。夏の午後のパインソルベのような本」
2010年05月−「世界は広い。異国の風が香るミント・ジュレップのような本」
2010年04月−「道を極める本。傍らには気を静めるオレンジピール・ティーを」
2010年03月−「ビバ!ミュージック。泡がきらめくハイボールのような本」
2010年02月−「青春の輝き。夢がはじけるライムソーダのような本」
2010年01月−「ぼくのコレクション。フランボワーズリキュールで至福の時を」
2009年12月−「無償の愛。真っ白なスノーボールクッキーのような本」
2009年11月−「短編をよむ快楽。ビターなチョコレート・ブラウニーのような本」
2009年10月−「地図を広げて。町角でほおばるドーナツのような本」
2009年09月−「たどりつく場所。運命を占うコーヒーのような本」
2009年08月−「光と影を映す版画の世界。スパイシーなチャイのような本」
2009年07月−「大人の寓話。ノスタルジアな思い出がつまったラムネのような本」
2009年06月−「都市の風景。街の灯りを映すジン・ライムのような本」
2009年05月−「小さな島の物語。夏の喜びがつまったマーマレードのような本」
2009年04月−「旅はつづく。乾いた風に混じるチコリコーヒーの匂いを感じる本」
2009年03月−「オーラが輝く人。芳香を放つリモンチェッロのような本」
2009年02月−「Boy Meets Girlのときめき。さわやかなダイキリのような本」
2009年01月−「怖い物語。マシュマロ入りのホットココアでぬくもりを」
2008年12月−「少女の夢。ふんわり甘いマドレーヌのような本」
2008年11月−「聖夜にちなんで。幸運のお菓子ミンス・パイと心温まる本を」
2008年10月−「アメリカの風景。日曜日のチョコレートサンデーのような本」
2008年09月−「水辺の物語。水の波紋のような花茶のゆらめきとともに」
2008年08月−「和を慈しむ。日本情緒あふれるみつまめのような本」
2008年07月−「毎日が夏休み。夏の思い出の味がする、いちごのかき氷のような本」
2008年06月−「自然のインスピレーション。清々しく香るオレンジティーのような本」
2008年05月−「初夏の夜の匂い。新鮮なミントの葉が香るモヒートのような本」
2008年04月−「ファンタジックな贈り物。カフェ・コレットのように深い味わいの本」
2008年03月−「豊かなイメージの喚起。太陽の光を浴びたサン・ティーのような本」
2008年02月−「愛され続けて。バターの風味豊かでスイートなマフィンのような本」
2008年01月−「懐かしい思い出の味。カラメルソースが優しく甘いプリンのような本」
2007年12月−「極上の日本文学に酔う。豊かな芳香に満ちたカルヴァドスのような本」
2007年11月−「大切な人への贈り物に。ハートを描いたカプチーノのように心温まる本」
2007年10月−「北欧から届いた便り。フィンランドの素朴なお菓子・プッラのような本」
2007年09月−「旅心を誘われて。秋の香りを運ぶお酒、ジャック・ローズのような本」
2007年08月−「ハンモックに揺られながら読む。夏の果実のシャーベットのような本」
2007年07月−「さわやかな風に吹かれて。夏の庭で飲む葡萄ジュースのような本」
2007年06月−「もし猫と話せたら。夢溢れる空想の物語はハニーミルクのように優しい」
2007年05月−「愛の言葉の響き。サングリアのように甘く、生き生きとした詩の一節を」
2007年04月−「忘れられない愛。ハート色をしたイチゴのクリームソーダになぞらえて」
2007年03月−「春を告げるレシピ。お祝いの喜びに溢れた復活祭のお菓子のような本」
2007年02月−「昔を知る喜び。傍らには沖縄伝統の真っ白な泡のブクブクー茶を」
2007年01月−「音楽への扉が開く音。それはスパークリング・ワインのコルクの音のよう」
2006年12月−「幸せの予感に満ちて。ビターな香りを運ぶココアカプチーノのような本」
2006年11月−「冬のパリへ。ベビー・シャンパンの生まれたての泡に乾杯」
2006年10月−「叙情溢れる物語。異国的な香りたちこめるアールグレイのような本」
2006年09月−「恋愛のアフォリズム。甘酸っぱさが優しいクランベリーソーダのような本」
2006年08月−「ご馳走の歓び。幸福の味がするヴィシソワーズのような本」
2006年07月−「遠い夏。思い出は懐かしいバニラ・アイスの甘さとともに」
2006年06月−「いつも一緒に。心を優しく鎮めるラベンダー・ティーのような本」
2006年05月−「緑の木陰でひと休み。泡ガラスで冷たい麦茶をどうぞ」
2006年04月−「極上の短編の味わい。それは複雑に香るフルーツ・ティーのよう」
2006年03月−「ピュアな魂の物語。かぐわしい野生の黒すぐりの果汁のような本」
2006年02月−「花の色と香りで春を先取り。心華やぐローズヒップティーのような本」
2006年01月−「日本の良きたたずまいを思う。初春の読書に気持ちも新たにお抹茶を」
2005年12月−「冬の夜の静けさ。深い感動をコーヒー・グロッグの温かさとともに」
2005年11月−「究極の美に浸る喜び。贅沢なミモザのような本」
2005年10月−「自由気ままな旅へ。異国の地で飲む一杯のカプチーノから」
2005年09月−「季節が移ろう気配。メープルプディングで秋の深まりを感じる本を」
2005年08月−「愛と絶望の炸裂。そのきらめきは色が弾けるフルーツパンチのよう」
2005年07月−「私のパラダイス。その心地よさはカフェオレフロートの冷たい舌触り」
2005年06月−「夢と奇跡を巻き起こす。ミラクルな甘さのキャラメルラテのような本」
2005年05月−「楽園の神秘に思いを馳せる。コナコーヒーの深い香りを感じながら」
2005年04月−「果汁の一滴一滴がもたらす愛と美。濃厚なざくろジュースのような本」
2005年03月−「南風が吹き、光に包まれる季節。青空の下の読書には辛口の白ワイン」
2005年02月−「心の奥の記憶が甦る。夏の日のレモネードのような本」
2005年01月−「果実の香りは最高のアロマ。泡が輝くロゼ・シャンパンのような本」
2004年11月−「心からくつろいで。さわやかな香りを運ぶジャスミン・ティー。」
2004年10月−「豊かな人生の彩り。その独特の味わいは、桂花陳酒の香りのよう」
2004年09月−「身を焦がす情熱。カフェ・マッキャートのように濃い、人生の軌跡」
2004年08月−「甘くせつない郷愁。バナナ・ジュースのやさしい記憶に身を任せて」
2004年07月−「空と海と大地に宿る命。体を潤すグアバ・ジュースのような本」
2004年05月−「柔らかく無垢な眼差し。香り高いココナッツ・カプチーノのような本」
2004年04月−「官能的なルビー色の果肉。絞り立てのブラッドオレンジを飲みほして」
2004年02月−「本を開くと溢れる愛。カルーア・ミルクで心に休息を。」
2004年01月−「一匙のジャムは心の癒し。冬の夢へ誘うロシアン・ティーのような本」
2003年12月−「濃厚な甘さとほろ苦さ。あつあつのホットチョコレートのような本」
2003年11月−「待ち遠しいクリスマス。本の傍らには聖夜の定番・エッグノッグを」
2003年10月−「どこか懐かしい蜂蜜の味。とろりと甘いハニーカフェラテのような本」
2003年09月−「見ているだけで幸せ。華やかなハイビスカス・ティーのような本。」



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