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まっこリ〜ナのカフェボンボン
大の本好き&現役編集者の「まっこり〜ナ」さんが、Hon-Cafeで、特別連載をしてくださることになりました! 開くと幸せな気持ちになれる、ラブパワーあふれる本を、Cafeのメニューになぞらえて毎月セレクトしてくださいますよー。更新は毎月第3火曜日。どうぞお見逃しなく!
心にしみる北欧映画

先日「ホルテンさんのはじめての冒険」というノルウェーの映画を見て心打たれました。ベテラン運転士のホルテンさんが、定年退職の日に人生初の大遅刻をし、次々と予期せぬ出来事に巻き込まれていくというストーリーです。

生真面目で慎重なホルテンさんの初めての冒険が、人生には決して遅すぎることはないと教えてくれます。雪原を列車が走る雄大な風景を見ているだけで、しみじみとした気持ちになりました。

北欧の映画には、心にしみるものが多いですね。「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」はつねに私のベスト10に入っている映画です。「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」もいいですね。2本とも北欧の自然の美しさにあふれています。

そんなわけで、今回はスウェーデンとフィンランドの本をご紹介することにしました。

月替わりメニューは、マーマレード。庭のテーブルで食べるマーマレード・ジャムは、夏の味がします。北欧の小さな島で夏を過ごす家族の物語をどうぞ。


まっこリ〜ナイメージ
まっこリ〜ナ Profile

編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
今月は……「小さな島の物語。夏の喜びがつまったマーマレードのような本」


価格:¥2,625
喜びにあふれた夏の家

わたしたちの島で
著者:アストリッド・リンドグレーン/尾崎義 / 出版社:岩波書店


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スウェーデンの小さな緑の島で、夏休みを過ごす家族の物語です。『長くつ下のピッピ』や『ちいさいロッタちゃん』の作者アストリッド・リンドグレーンが、子どもたちの夏の日々を生き生きと描き出します。ウミガラス島に初めて上陸した日から、メルケルソン一家は島の生活を愛し、古ぼけた小さな別荘を居心地のよい家に変えていきます。

家族の中心は19歳のマーリン。弟3人の母親代わりで、子供っぽい父親の世話から家事まですべてを引き受けています。やんちゃな弟たちと頼りない父親に細やかな愛情を注ぐマーリンを好きにならずにはいられません。

一家の子どもたちは島の子たちとすぐ仲良くなって、美しい島じゅうを探検し、海で泳ぎ、魚釣りをして遊びます。秘密基地を作り、夜は屋根裏部屋で眠る。子どもにとってこれ以上の幸福はない。庭のテーブルの上にはつぼに入ったマーマレード。甘いジャムに飛んでくるハチの羽音……。みんなで庭で食べる朝食は幸せの象徴のようです。

やがて長い夏休みが終わるとき、楽しい夏が過ぎ去る物悲しさが心に響きます。別れのつらさがあるからこそ再会の喜びもあるんですものね。1964年に書かれた物語が、時代も国の違いも超えた感動をもたらしてくれます。


価格:¥1,680
フィンランドの美しい夏

少女ソフィアの夏
著者:トーベ・ヤンソン/渡部翠 / 出版社:講談社


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ムーミン童話の作者トーベ・ヤンソンが愛情を込めて描いた祖母と孫娘の物語。祖母はトーベさんのお母さん、孫娘のソフィアはトーベさんの弟さんの娘をモデルにしているそうです。

舞台はフィンランド湾に浮かぶ小島。ソフィアとパパとおばあさんの3人はこの島でひと夏を過ごします。ひと夏といっても初夏から晩夏までのほぼ4ヶ月間を「夏の家」でくらすのです。母親を亡くしたばかりのソフィアは、島のくらしを通して、風変わりなおばあさんと強いきずなで結ばれていきます。

年が70も離れているのに、おばあさんとソフィアは友だちのように対等です。森や海で秘密めいた遊びをし、思うままに怒りをぶつけ合ってけんかする。こんなにも率直な友情は、島の素朴な暮らしのなかでこそ生まれるのだと思います。家族だけの小さい島では、虚飾なんてものもいらないのだから。

いっせいに花を咲かせる植物、深緑色の海、島を洗い流す嵐。物語を彩る北欧の夏は生命感にあふれ、心にしみ渡るようです。おばあさんとソフィアがボートで出かける「おばけ森」は、島の厳しい環境が作ったもの。ソフィアがお母さんを亡くしたことに直接触れる場面はほとんどないですが、その悲しみを島の豊かな自然とおばあさんがそっと包み込みます。
・カフェオレな本  「カフェオレな本」一覧へ >>


価格:
¥1,680
教会の静けさに身を任せたい

修道女スタイル
著者:プロジェ・ド・ランディ / 出版社:双葉社


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同じ坂道ですれ違う尼僧がいる。尼僧はいつも涼しげな表情で坂をのぼってくる。誰もいない静かな道ですれ違うとドキンとしてしまう。そのあとちょっと嬉しい。尼僧とはなかなか出会わないですからね。敬虔な雰囲気をまとった尼僧の美しさに魅かれます。

教会や修道院に憧れていたという著者が、日本の教会や周辺の散歩スポットを案内するのが本書。どの教会にも内に秘めた歴史や物語がある。たとえば、日本の夏の蒸し暑さに苦しんだ明治の宣教師たちは、避暑のため軽井沢に集いミサを行ったという。ショー記念礼拝堂にまつわるこんな心温まるエピソードが印象に残った。

ロザリオやメダイなども紹介。修道院の素朴なお菓子も乙女心をくすぐります。今年の夏は、教会の扉を開けに出かけてみるのもいいかもしれませんね。


・エスプレッソな本  「エスプレッソな本」一覧へ >>


価格:
¥1,575
『SLUM DUNK』『バカボンド』ファン必読! 

漫画がはじまる
著者:井上雄彦/伊藤比呂美 / 出版社:スイッチ・パブリッシング


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バスケット漫画『SLUM DUNK』の作者・井上雄彦氏と、作品の大ファンだという詩人の伊藤比呂美さんの対談集。キャラクターの人物設定、さまざまな名シーンが生まれた背景に伊藤さんが鋭く切り込んで、井上さんの本音を引き出していく。『SLUM DUNK』『バカボンド』とファンにはたまらない製作秘話やエピソードが満載だ。

伊藤さんは1年間『SLUM DUNK』だけを繰り返し読み続けてたそう。これ、本当によくわかります。ミッチー(三井寿)が物語の真のエースという解釈にも納得。やっぱりミッチーに男の色気を感じるんだなあ。あと仙道くんもね。

たしかに『SLUM DUNK』は現代の軍記物語なのかもしれない。死力を尽くして試合に負けた若い男の子たちが、花道も流川も三井も仙道もみんな、実はコートに倒れて死んでいるんじゃないかという幻想。涙が出そうになってしまった。熱い思いを著者と共感できる一冊。


・アイリッシュな本  「アイリッシュな本」一覧へ >>


価格:
¥3,675
まだこんな風景が残ってた

DRAGONFLY
著者:尾仲浩二 / 出版社:冬青社


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この写真集にあるような場所に住んでいたことはないのに、懐かしさを感じるのはなぜだろう。いつも乗る電車から見える景色とも違うのに。

著者の尾仲浩二さんは、福岡県直方市出身の注目の写真家。地方の町の写真を撮り続けている。北海道から沖縄まで日本各地の風景は見たところ地味で、センセーショナルでもなんでもないとこがいい。田んぼも漁港も食堂も瓦屋根の家並も蒸し暑そう。湿度の高さが伝わってくる日本の風景だ。

色みの濃さが好きです。深い緑が際立ち、トタン屋根や船、ポストの赤も独特。赤やピンクの花だけは、日本の景色ではないみたい。ヨーロッパの乾いた土手に咲く花のようで、不思議な空気が漂う。それが蒸し暑い景色なのにクドくない理由かもしれない。こういう風景がまだ日本に残っていることを写真を通して知る。


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2012年05月−「謎めいて。芳醇に香るヴィンテージ・ワインのような本」
2012年04月−「自然とともに。白い花のエルダーフラワー・ジュースのような本 」
2012年03月−「散歩日和。春を探しに焼きたてのマフィンをかごに詰めて」
2012年02月−「いにしえの都。若草が香る鶯もちのような本」
2012年01月−「木の話。森で味わう深煎りのコーヒーのような本」
2011年12月−「本の迷宮。エレガントなカフェ・ロマーノのような本」
2011年11月−「空を見上げて。夕焼け色のカンパリ・オレンジのような本」
2011年10月−「キュートな絵本。甘いホット・ファッジ・サンデーのときめき」
2011年09月−「日本のふるさとへ。素朴でやさしい味わいの栗もちのような本」
2011年08月−「今日もふらりと。公園のベンチに座ってソフトクリームでひと休み」
2011年07月−「永遠の夏。昼下がりのライチジュースのような本」
2011年06月−「電車日和。駅のスタンドのコーヒーが旅の始まり」
2011年05月−「かぐわしい夏。絞り立てのマンゴージュースのような本」
2011年04月−「大切な言葉。深い余韻を残すエスプレッソマキアートのような本」
2011年03月−「おみせ大好き。縁日の綿あめのようなノスタルジックな本」
2011年02月−「日本の粋。和の心あふれる桜もちのような本」
2011年01月−「見る喜びに満ちて。心浮き立つシャンパン・サングリアのような本」
2010年12月−「思いを届けて。遥かな国の便りを待ちながらクリスマス・ティーを」
2010年11月−「ラブリー・ガール。甘い夢をのせたカップケーキのような本」
2010年10月−「緑あふれる本。庭の木陰でクリームティーを楽しみながら」
2010年09月−「夜のファンタジー。秋の匂いがするメープルミルクティーのような本」
2010年08月−「少年たちの物語。甘酸っぱいミックスベリーティーのような本」
2010年07月−「見果てぬ夢。眠れない夜にのむ白ビールのような本」
2010年06月−「島のごちそう。夏の午後のパインソルベのような本」
2010年05月−「世界は広い。異国の風が香るミント・ジュレップのような本」
2010年04月−「道を極める本。傍らには気を静めるオレンジピール・ティーを」
2010年03月−「ビバ!ミュージック。泡がきらめくハイボールのような本」
2010年02月−「青春の輝き。夢がはじけるライムソーダのような本」
2010年01月−「ぼくのコレクション。フランボワーズリキュールで至福の時を」
2009年12月−「無償の愛。真っ白なスノーボールクッキーのような本」
2009年11月−「短編をよむ快楽。ビターなチョコレート・ブラウニーのような本」
2009年10月−「地図を広げて。町角でほおばるドーナツのような本」
2009年09月−「たどりつく場所。運命を占うコーヒーのような本」
2009年08月−「光と影を映す版画の世界。スパイシーなチャイのような本」
2009年07月−「大人の寓話。ノスタルジアな思い出がつまったラムネのような本」
2009年06月−「都市の風景。街の灯りを映すジン・ライムのような本」
2009年05月−「小さな島の物語。夏の喜びがつまったマーマレードのような本」
2009年04月−「旅はつづく。乾いた風に混じるチコリコーヒーの匂いを感じる本」
2009年03月−「オーラが輝く人。芳香を放つリモンチェッロのような本」
2009年02月−「Boy Meets Girlのときめき。さわやかなダイキリのような本」
2009年01月−「怖い物語。マシュマロ入りのホットココアでぬくもりを」
2008年12月−「少女の夢。ふんわり甘いマドレーヌのような本」
2008年11月−「聖夜にちなんで。幸運のお菓子ミンス・パイと心温まる本を」
2008年10月−「アメリカの風景。日曜日のチョコレートサンデーのような本」
2008年09月−「水辺の物語。水の波紋のような花茶のゆらめきとともに」
2008年08月−「和を慈しむ。日本情緒あふれるみつまめのような本」
2008年07月−「毎日が夏休み。夏の思い出の味がする、いちごのかき氷のような本」
2008年06月−「自然のインスピレーション。清々しく香るオレンジティーのような本」
2008年05月−「初夏の夜の匂い。新鮮なミントの葉が香るモヒートのような本」
2008年04月−「ファンタジックな贈り物。カフェ・コレットのように深い味わいの本」
2008年03月−「豊かなイメージの喚起。太陽の光を浴びたサン・ティーのような本」
2008年02月−「愛され続けて。バターの風味豊かでスイートなマフィンのような本」
2008年01月−「懐かしい思い出の味。カラメルソースが優しく甘いプリンのような本」
2007年12月−「極上の日本文学に酔う。豊かな芳香に満ちたカルヴァドスのような本」
2007年11月−「大切な人への贈り物に。ハートを描いたカプチーノのように心温まる本」
2007年10月−「北欧から届いた便り。フィンランドの素朴なお菓子・プッラのような本」
2007年09月−「旅心を誘われて。秋の香りを運ぶお酒、ジャック・ローズのような本」
2007年08月−「ハンモックに揺られながら読む。夏の果実のシャーベットのような本」
2007年07月−「さわやかな風に吹かれて。夏の庭で飲む葡萄ジュースのような本」
2007年06月−「もし猫と話せたら。夢溢れる空想の物語はハニーミルクのように優しい」
2007年05月−「愛の言葉の響き。サングリアのように甘く、生き生きとした詩の一節を」
2007年04月−「忘れられない愛。ハート色をしたイチゴのクリームソーダになぞらえて」
2007年03月−「春を告げるレシピ。お祝いの喜びに溢れた復活祭のお菓子のような本」
2007年02月−「昔を知る喜び。傍らには沖縄伝統の真っ白な泡のブクブクー茶を」
2007年01月−「音楽への扉が開く音。それはスパークリング・ワインのコルクの音のよう」
2006年12月−「幸せの予感に満ちて。ビターな香りを運ぶココアカプチーノのような本」
2006年11月−「冬のパリへ。ベビー・シャンパンの生まれたての泡に乾杯」
2006年10月−「叙情溢れる物語。異国的な香りたちこめるアールグレイのような本」
2006年09月−「恋愛のアフォリズム。甘酸っぱさが優しいクランベリーソーダのような本」
2006年08月−「ご馳走の歓び。幸福の味がするヴィシソワーズのような本」
2006年07月−「遠い夏。思い出は懐かしいバニラ・アイスの甘さとともに」
2006年06月−「いつも一緒に。心を優しく鎮めるラベンダー・ティーのような本」
2006年05月−「緑の木陰でひと休み。泡ガラスで冷たい麦茶をどうぞ」
2006年04月−「極上の短編の味わい。それは複雑に香るフルーツ・ティーのよう」
2006年03月−「ピュアな魂の物語。かぐわしい野生の黒すぐりの果汁のような本」
2006年02月−「花の色と香りで春を先取り。心華やぐローズヒップティーのような本」
2006年01月−「日本の良きたたずまいを思う。初春の読書に気持ちも新たにお抹茶を」
2005年12月−「冬の夜の静けさ。深い感動をコーヒー・グロッグの温かさとともに」
2005年11月−「究極の美に浸る喜び。贅沢なミモザのような本」
2005年10月−「自由気ままな旅へ。異国の地で飲む一杯のカプチーノから」
2005年09月−「季節が移ろう気配。メープルプディングで秋の深まりを感じる本を」
2005年08月−「愛と絶望の炸裂。そのきらめきは色が弾けるフルーツパンチのよう」
2005年07月−「私のパラダイス。その心地よさはカフェオレフロートの冷たい舌触り」
2005年06月−「夢と奇跡を巻き起こす。ミラクルな甘さのキャラメルラテのような本」
2005年05月−「楽園の神秘に思いを馳せる。コナコーヒーの深い香りを感じながら」
2005年04月−「果汁の一滴一滴がもたらす愛と美。濃厚なざくろジュースのような本」
2005年03月−「南風が吹き、光に包まれる季節。青空の下の読書には辛口の白ワイン」
2005年02月−「心の奥の記憶が甦る。夏の日のレモネードのような本」
2005年01月−「果実の香りは最高のアロマ。泡が輝くロゼ・シャンパンのような本」
2004年11月−「心からくつろいで。さわやかな香りを運ぶジャスミン・ティー。」
2004年10月−「豊かな人生の彩り。その独特の味わいは、桂花陳酒の香りのよう」
2004年09月−「身を焦がす情熱。カフェ・マッキャートのように濃い、人生の軌跡」
2004年08月−「甘くせつない郷愁。バナナ・ジュースのやさしい記憶に身を任せて」
2004年07月−「空と海と大地に宿る命。体を潤すグアバ・ジュースのような本」
2004年05月−「柔らかく無垢な眼差し。香り高いココナッツ・カプチーノのような本」
2004年04月−「官能的なルビー色の果肉。絞り立てのブラッドオレンジを飲みほして」
2004年02月−「本を開くと溢れる愛。カルーア・ミルクで心に休息を。」
2004年01月−「一匙のジャムは心の癒し。冬の夢へ誘うロシアン・ティーのような本」
2003年12月−「濃厚な甘さとほろ苦さ。あつあつのホットチョコレートのような本」
2003年11月−「待ち遠しいクリスマス。本の傍らには聖夜の定番・エッグノッグを」
2003年10月−「どこか懐かしい蜂蜜の味。とろりと甘いハニーカフェラテのような本」
2003年09月−「見ているだけで幸せ。華やかなハイビスカス・ティーのような本。」



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