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まっこリ〜ナのカフェボンボン
大の本好き&現役編集者の「まっこり〜ナ」さんが、Hon-Cafeで、特別連載をしてくださることになりました! 開くと幸せな気持ちになれる、ラブパワーあふれる本を、Cafeのメニューになぞらえて毎月セレクトしてくださいますよー。更新は毎月第3火曜日。どうぞお見逃しなく!
心に残る3冊の本

ここ数年、12月のカフェボンボンでは、その年のベスト本を挙げています。今年ご紹介させていただいた本のなかでとくに心に残った本はといいますと……。

まずは『わたぶんぶん』。島のごちそうというテーマで選んだ、沖縄料理にまつわる与那原恵さんのエッセイです。心を込めて作った沖縄の味が忘れがたい思い出を残し、人と人をつないでいく。わたぶんぶん=おなかいっぱいの本当の意味を知る味わい深い一冊です。

伏見憲明氏の『団地の女学生』は、女の本音が炸裂する衝撃の作品でした。「爪を噛む女」の主人公が古い団地に住む訪問ヘルパーという設定は、リアルで息苦しくなるほど。でも後味が悪くないところがすごくいいんですよね。そして長野まゆみさんの『野川』。川沿いの町を舞台に、伝書鳩を育てる少年たちを繊細に描いた珠玉の小説です。川の風景が心にしみました。

今回国内の作品に限って選びましたが、どちらかというとベスト本ととは少し違う気がします。私の心の敏感な部分にすごくぴったりときて、深く静かに心に残っている3冊です。

さて、今月の月替わりメニューは、クリスマス・ティー。紅茶の茶葉にいろいろなスパイスがブレンドされた特別なお茶です。大切な人たちからの便りが待ち遠しい季節ならではの飲み物と本をお楽しみください。

まっこリ〜ナイメージ
まっこリ〜ナ Profile

編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
今月は……「思いを届けて。遥かな国の便りを待ちながらクリスマス・ティーを」


価格:¥1,890
ポストのある風景

世界のポスト
著者:ベルンハルト・M.シュミッド/パメラ・ミキ / 出版社:ピエ・ブックス


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世界各国の郵便ポストの写真集。ヨーロッパ、アメリカ、アジアそれぞれのお国柄によって、ポストの色や形はじつに多種多様です。大事な手紙を届けるポストは「容易に見つけられて目立つ必要があるので、通常とても良く見える場所に設置され、鮮やかで明るい色に塗られている」。赤や黄色のポストが各国の風景に映える。スペインの青空と白い壁に、スコットランドの緑の中、キューバの街角で。太陽や雨風に晒されて色褪せたポストも、年老いた老兵のようで愛おしい。

民家に設置された郵便受けは、住人の個性を反映してとてもユニーク。装飾的できらびやかなポストもあれば、ドラム缶や奇抜なアート作品のようなものも。私はバーモントでの一枚、敷き詰められた落ち葉の中の銀色のメールボックスが好きです。木立の奥に白い家がのぞき、いかにもアメリカ北東部らしい町の空気が漂っています。

海を越え山を越えはるばる届く便りをここへ。そんな思いがどのポストにも込められているようです。


価格:¥2,310
世界の扉を開く切手

切手帖とピンセット
著者:加藤郁美 / 出版社:国書刊行会


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切手を通して世界を知る。本書はそんな言葉がぴったりの本。切手の黄金期といわれる1960年代の切手を中心に、1154枚を詳細なデータとともに紹介しています。切手のデザインが最も花開いたといわれる時代、デザイナーや職人のアイデアと技術が結集し、クオリティの高い切手が生まれました。

とくに北欧の切手は素晴らしい! さすが家具とインテリアの国ですね。天才彫版師・スラニアという人が作ったスウェーデン切手は傑出した出来映えです。切手の彫版の仕事にこれほどの情熱を注いだ人がいたことに感動しました。

愛らしい子ども切手、社会主義圏の未来的な宇宙切手、マニアックなキノコ切手や博物切手など興味はつきません。切手にまつわるエピソードも盛りだくさんです。チャリティー用のクリスマス・シートのはじまりは1900年。デンマークのひとりの郵便局員のアイデアから始まったのだそうです。

小さな切手がそれぞれの国の個性を雄弁に語り、時代の流れをかいま見せてくれます。切手の美しさ、面白さに心奪われる素敵なひとときをどうぞ。
・エスプレッソな本  「エスプレッソな本」一覧へ >>


価格:
¥1,400
プリズムのように輝く物語

タイニーストーリーズ
著者:山田詠美 / 出版社:文藝春秋


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待望の新作は、21ものストーリーがぎっしり詰まった贅沢な一冊。著者のあとがきには「一貫したテーマも文体も何もなし。無責任な寄せ集め」とある。けれど「ひとたび読者の心の濡れた部分に落とされれば、たちまち色が滲んであたりを染め上げてしまう」。さまざまな形の愛や憎しみが、読者の心にしみ込んでいく。

夫の入院するアルコール病棟に通う妻、息子にババアと呼ばれる母親、王女様と小間使いのような従姉妹。息苦しくなるような世界を大胆に鮮やかに切り取ってみせる。切れ味鋭いナイフでスッと、あるいは、大きなスプーンで甘いデザートをひとすくい。ショートストーリーだけに展開は予想外、幕切れは少なからずショッキングなのだ。

シリーズのような「GIと遊んだ話」は、エイミーカラーあふれるストーリー。短篇の合間にリズミカルにはさまれた5つの物語が、じんわりとやわらかい光を放っている。

・アイリッシュな本  「アイリッシュな本」一覧へ >>


価格:
¥1,470
現実と夢のはざまで

終電車ならとっくに行ってしまった
著者:フジモトマサル / 出版社:新潮社


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漫画家、イラストレーターのフジモトマサルさん初の画文集。独特の視点で書かれた文章とのっそりしたナマケモノの絵に不安をかき立てられる。

フジモトさんの描く状況は、なんだか居心地の悪い。深夜の散歩、グロテスクな夢、偽の記憶……。ある日突然再会した人がどうしても思い出せない。目覚めると部屋の中に雪が降っていた。こんな目に合いたくはない。でもいつか起きるかもしれないこと。ああ、なんだか気持ち悪い。

この居心地の悪さが病みつきになるのです。暗い穴に自ら降りていくような感覚ですね。文章にも絵にも、ぽっかりと開いた穴が繰り返し出てきます。夢と現実の裂け目のような穴。キーワードは「落とし穴」かもしれません。

本書は『二週間の休暇』以来3年ぶりの新作です。以前(2009年1月)ご紹介させていただいた『二週間の休暇』は疲れたときに効く本。こちらもおすすめです。

・カフェオレな本  「カフェオレな本」一覧へ >>


価格:
¥714
やさしく懐かしいファンタジー

あまんきみこ童話集
著者:あまんきみこ / 出版社:角川春樹事務所


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子どものころに親しんだ本のなかでも、国語の教科書で読んだ作品に感じる懐かしさには特別なものがあります。新しい教科書を開いたときの嬉しさや教室のざわめきなどもいっしょに思い出されるからでしょうか。あまんきみこさんの『白いぼうし』や『おにたのぼうし』が忘れられないという方も多いかと思います。

本書は、あまんきみこ作品の珠玉のアンソロジーです。透明感のあるやさしさが心にしみる作品ばかりですが、「北風をみた子」はとくに印象に残る物語です。母を亡くし、祖母と父親と暮らしながら明るく生きる少女は、著者自身の体験を反映しているといいます。ファンタジックな色合いを持ちながらも、生きるための力強さを感じる傑作です。

野ねずみにピアノの調律を頼まれたおじさんの不思議な体験を描いた「野のピアノ 野ねずみ保育園」や「海うさぎのきた日」など12篇を収録しています。

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BackNumber
2012年05月−「謎めいて。芳醇に香るヴィンテージ・ワインのような本」
2012年04月−「自然とともに。白い花のエルダーフラワー・ジュースのような本 」
2012年03月−「散歩日和。春を探しに焼きたてのマフィンをかごに詰めて」
2012年02月−「いにしえの都。若草が香る鶯もちのような本」
2012年01月−「木の話。森で味わう深煎りのコーヒーのような本」
2011年12月−「本の迷宮。エレガントなカフェ・ロマーノのような本」
2011年11月−「空を見上げて。夕焼け色のカンパリ・オレンジのような本」
2011年10月−「キュートな絵本。甘いホット・ファッジ・サンデーのときめき」
2011年09月−「日本のふるさとへ。素朴でやさしい味わいの栗もちのような本」
2011年08月−「今日もふらりと。公園のベンチに座ってソフトクリームでひと休み」
2011年07月−「永遠の夏。昼下がりのライチジュースのような本」
2011年06月−「電車日和。駅のスタンドのコーヒーが旅の始まり」
2011年05月−「かぐわしい夏。絞り立てのマンゴージュースのような本」
2011年04月−「大切な言葉。深い余韻を残すエスプレッソマキアートのような本」
2011年03月−「おみせ大好き。縁日の綿あめのようなノスタルジックな本」
2011年02月−「日本の粋。和の心あふれる桜もちのような本」
2011年01月−「見る喜びに満ちて。心浮き立つシャンパン・サングリアのような本」
2010年12月−「思いを届けて。遥かな国の便りを待ちながらクリスマス・ティーを」
2010年11月−「ラブリー・ガール。甘い夢をのせたカップケーキのような本」
2010年10月−「緑あふれる本。庭の木陰でクリームティーを楽しみながら」
2010年09月−「夜のファンタジー。秋の匂いがするメープルミルクティーのような本」
2010年08月−「少年たちの物語。甘酸っぱいミックスベリーティーのような本」
2010年07月−「見果てぬ夢。眠れない夜にのむ白ビールのような本」
2010年06月−「島のごちそう。夏の午後のパインソルベのような本」
2010年05月−「世界は広い。異国の風が香るミント・ジュレップのような本」
2010年04月−「道を極める本。傍らには気を静めるオレンジピール・ティーを」
2010年03月−「ビバ!ミュージック。泡がきらめくハイボールのような本」
2010年02月−「青春の輝き。夢がはじけるライムソーダのような本」
2010年01月−「ぼくのコレクション。フランボワーズリキュールで至福の時を」
2009年12月−「無償の愛。真っ白なスノーボールクッキーのような本」
2009年11月−「短編をよむ快楽。ビターなチョコレート・ブラウニーのような本」
2009年10月−「地図を広げて。町角でほおばるドーナツのような本」
2009年09月−「たどりつく場所。運命を占うコーヒーのような本」
2009年08月−「光と影を映す版画の世界。スパイシーなチャイのような本」
2009年07月−「大人の寓話。ノスタルジアな思い出がつまったラムネのような本」
2009年06月−「都市の風景。街の灯りを映すジン・ライムのような本」
2009年05月−「小さな島の物語。夏の喜びがつまったマーマレードのような本」
2009年04月−「旅はつづく。乾いた風に混じるチコリコーヒーの匂いを感じる本」
2009年03月−「オーラが輝く人。芳香を放つリモンチェッロのような本」
2009年02月−「Boy Meets Girlのときめき。さわやかなダイキリのような本」
2009年01月−「怖い物語。マシュマロ入りのホットココアでぬくもりを」
2008年12月−「少女の夢。ふんわり甘いマドレーヌのような本」
2008年11月−「聖夜にちなんで。幸運のお菓子ミンス・パイと心温まる本を」
2008年10月−「アメリカの風景。日曜日のチョコレートサンデーのような本」
2008年09月−「水辺の物語。水の波紋のような花茶のゆらめきとともに」
2008年08月−「和を慈しむ。日本情緒あふれるみつまめのような本」
2008年07月−「毎日が夏休み。夏の思い出の味がする、いちごのかき氷のような本」
2008年06月−「自然のインスピレーション。清々しく香るオレンジティーのような本」
2008年05月−「初夏の夜の匂い。新鮮なミントの葉が香るモヒートのような本」
2008年04月−「ファンタジックな贈り物。カフェ・コレットのように深い味わいの本」
2008年03月−「豊かなイメージの喚起。太陽の光を浴びたサン・ティーのような本」
2008年02月−「愛され続けて。バターの風味豊かでスイートなマフィンのような本」
2008年01月−「懐かしい思い出の味。カラメルソースが優しく甘いプリンのような本」
2007年12月−「極上の日本文学に酔う。豊かな芳香に満ちたカルヴァドスのような本」
2007年11月−「大切な人への贈り物に。ハートを描いたカプチーノのように心温まる本」
2007年10月−「北欧から届いた便り。フィンランドの素朴なお菓子・プッラのような本」
2007年09月−「旅心を誘われて。秋の香りを運ぶお酒、ジャック・ローズのような本」
2007年08月−「ハンモックに揺られながら読む。夏の果実のシャーベットのような本」
2007年07月−「さわやかな風に吹かれて。夏の庭で飲む葡萄ジュースのような本」
2007年06月−「もし猫と話せたら。夢溢れる空想の物語はハニーミルクのように優しい」
2007年05月−「愛の言葉の響き。サングリアのように甘く、生き生きとした詩の一節を」
2007年04月−「忘れられない愛。ハート色をしたイチゴのクリームソーダになぞらえて」
2007年03月−「春を告げるレシピ。お祝いの喜びに溢れた復活祭のお菓子のような本」
2007年02月−「昔を知る喜び。傍らには沖縄伝統の真っ白な泡のブクブクー茶を」
2007年01月−「音楽への扉が開く音。それはスパークリング・ワインのコルクの音のよう」
2006年12月−「幸せの予感に満ちて。ビターな香りを運ぶココアカプチーノのような本」
2006年11月−「冬のパリへ。ベビー・シャンパンの生まれたての泡に乾杯」
2006年10月−「叙情溢れる物語。異国的な香りたちこめるアールグレイのような本」
2006年09月−「恋愛のアフォリズム。甘酸っぱさが優しいクランベリーソーダのような本」
2006年08月−「ご馳走の歓び。幸福の味がするヴィシソワーズのような本」
2006年07月−「遠い夏。思い出は懐かしいバニラ・アイスの甘さとともに」
2006年06月−「いつも一緒に。心を優しく鎮めるラベンダー・ティーのような本」
2006年05月−「緑の木陰でひと休み。泡ガラスで冷たい麦茶をどうぞ」
2006年04月−「極上の短編の味わい。それは複雑に香るフルーツ・ティーのよう」
2006年03月−「ピュアな魂の物語。かぐわしい野生の黒すぐりの果汁のような本」
2006年02月−「花の色と香りで春を先取り。心華やぐローズヒップティーのような本」
2006年01月−「日本の良きたたずまいを思う。初春の読書に気持ちも新たにお抹茶を」
2005年12月−「冬の夜の静けさ。深い感動をコーヒー・グロッグの温かさとともに」
2005年11月−「究極の美に浸る喜び。贅沢なミモザのような本」
2005年10月−「自由気ままな旅へ。異国の地で飲む一杯のカプチーノから」
2005年09月−「季節が移ろう気配。メープルプディングで秋の深まりを感じる本を」
2005年08月−「愛と絶望の炸裂。そのきらめきは色が弾けるフルーツパンチのよう」
2005年07月−「私のパラダイス。その心地よさはカフェオレフロートの冷たい舌触り」
2005年06月−「夢と奇跡を巻き起こす。ミラクルな甘さのキャラメルラテのような本」
2005年05月−「楽園の神秘に思いを馳せる。コナコーヒーの深い香りを感じながら」
2005年04月−「果汁の一滴一滴がもたらす愛と美。濃厚なざくろジュースのような本」
2005年03月−「南風が吹き、光に包まれる季節。青空の下の読書には辛口の白ワイン」
2005年02月−「心の奥の記憶が甦る。夏の日のレモネードのような本」
2005年01月−「果実の香りは最高のアロマ。泡が輝くロゼ・シャンパンのような本」
2004年11月−「心からくつろいで。さわやかな香りを運ぶジャスミン・ティー。」
2004年10月−「豊かな人生の彩り。その独特の味わいは、桂花陳酒の香りのよう」
2004年09月−「身を焦がす情熱。カフェ・マッキャートのように濃い、人生の軌跡」
2004年08月−「甘くせつない郷愁。バナナ・ジュースのやさしい記憶に身を任せて」
2004年07月−「空と海と大地に宿る命。体を潤すグアバ・ジュースのような本」
2004年05月−「柔らかく無垢な眼差し。香り高いココナッツ・カプチーノのような本」
2004年04月−「官能的なルビー色の果肉。絞り立てのブラッドオレンジを飲みほして」
2004年02月−「本を開くと溢れる愛。カルーア・ミルクで心に休息を。」
2004年01月−「一匙のジャムは心の癒し。冬の夢へ誘うロシアン・ティーのような本」
2003年12月−「濃厚な甘さとほろ苦さ。あつあつのホットチョコレートのような本」
2003年11月−「待ち遠しいクリスマス。本の傍らには聖夜の定番・エッグノッグを」
2003年10月−「どこか懐かしい蜂蜜の味。とろりと甘いハニーカフェラテのような本」
2003年09月−「見ているだけで幸せ。華やかなハイビスカス・ティーのような本。」



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