初づくし
新年の言葉を探しながら『俳句歳時記』を眺めていますと、“初”のつく季語がとても多いことに改めて気づきます。
元旦の空は初空、明け方の光は初明り。初便や初電話という季語もあります。おっとりと古風な響きが素敵です。初鏡は新年に初めて向かってお化粧をする鏡のこと。清らかな気持ちで鏡台と向き合う女の人の姿が浮かびます。初鏡にはメイクなんて言い方は似合わないですね。
もちろん、どの季節にも、初のつく季語はあります。夏の初鰹や初蝉、秋には初月や初嵐……。けれど、新年の初はやはり格別。読初、初飛行、初旅と、どの季語からもいそいそとした気分が伝わってきます。
暦の上ではもうすぐ立春。初桜の季節はまだ少し先ですね。
今月の月替わりメニューは、シャンパン・サングリア。果物とシャンパンのフルーティなお酒です。オレンジやグレープフルーツが甘く香る、見た目も楽しい飲み物は、見ることの喜びにあふれた本のイメージです。
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●まっこリ〜ナ Profile
編集者。出版社勤務を経て現在フリーランス。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。趣味は草花園芸、透明な海でのスノーケリング、ヨガ。夢は沖縄に移住してマンゴーの木を植えて暮らすこと。
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